The BAND ?

その日、俺は昼食を忙しさに追われ食べれなかった。
仕事もほぼ片付き、熊さんにメールする。

「はらがへったよ」

と、最近のバンドの問題にストレスをかかえていた熊さんは

「よし！ラーメンを食いに行こう」

と嬉しいお返事。
新宿で9時近くに合流して、
そのまま
熊さん指定のラーメン屋へ。

にんにくたっぷりのラーメンを堪能して
口の中がすっかりにんにくに侵食されたところで、
熊カーの中、

「どうせなら、マツイさんよぼっか？」
という提案。

マツイさんに電話をし、神田の近くで合流することに。
待ち合わせの場所がなかなか見つからず
少々苦戦したが、無事合流。
近くのお客が一人も入っていないバーへ。

お互いの仕事の話などをしていたときに
兄からメールが来た。

「今日は帰ってこないでくれない？」

・・・。

家族から真剣に帰ってくるなといわれたのは
生まれて初めてだ。
さすがに笑えた。というわけで熊さんの家に
泊めてもらうことにした。
バーで2杯くらい飲んだところで
そろそろいこうか、という感じで店を後にする。
今思うと、あのバーのおじさん愛想が悪かったなぁと。

帰りの車中、ベースが抜けた我歴の3人で
今後について少し話した。
マツイさんの前のバンドのベースさんを
誘ってみるという方向になり、
その人も激しいロックに飢えているそうで
脈はかなりありそう。
どうやらバンドはいい方向に進みそうだ。

夜中1時近くに熊さん宅に到着。
通称「娯楽施設」と呼ばれる熊さんの部屋へ。
噂通り、あるわあるわ色んなものが。

ワイヤレスマウスに興奮している俺に
熊さんはいろいろなメタル系やらハードロック系の曲を
き聞かせてくれた。
本当に熊さんはいろんなバンドを知っている。
それがまた、どれもかっこいいのだからいい曲を
きいているなぁといった印象だ。

実際にバンドをやっていくというのは大変なものだが
メンバーになる人っていうのは
偶然なのかもしれないけど、
ある意味運命めいたものがあるのかなぁと。
とにかく我歴がはやく動き出せるように、
自分の中でもいろいろと
やるべきことをやっていくしかないんだろうと思った。

がんばっていきまっしょい！（旬だね）